生態学会で仙台に行っていた師範です.
先ほどようやく帰って来ました.
会場では生物関連の書籍がたくさん販売されていて,講演よりも先にそちらに足が向いてしまいました.
欲しい図鑑いっぱいあるなーと思いながら眺めてたら,「The Insects of Japan」の新しいのが出ていました.
高価なので全巻は買えないですが,割引きしていたのでとりあえずVol.6 ヒメゾウムシ亜科を衝動買い.
このシリーズは図説内で多くの新種が記載されているので,その分類群を扱う人には必須文献だと思います.
私はゾウムシ屋ではないですが,ゾウムシ類のものは全て持ってます.
ヒメゾウは,特徴のない黒いやつは今まで同定困難だったので助かりますね.
さて,いつも学会で遠征した時は決まってご当地昆虫を採るのが恒例になっていまして,まずはマイマイカブリ 東北地方南部亜種(いわゆるコアオマイマイカブリ)を狙うことに.
21日,午後からりん氏とヨン様とともに,仙台南部の河川敷へ行って来ました.
りん氏は以前から研究室でほぼ毎日「マイマイトリテーマイマイトリテー」と鳴いていたので,かなり気合が入っていました.
初めて行きましたが結構広い河川敷でした.
とりあえず材を割ってみるも,アオゴミムシやコクワガタばかり.
でも見た感じマイマイがいても良さそうな場所だったので,3人とも諦めず探します.
倒木はあるのですが,マイマイが好みそうな木はなかなか見つけられずにいました.
倒木はあるのですが,マイマイが好みそうな木はなかなか見つけられずにいました.
しばらくして,ようやくりん氏がコアオマイマイ1頭を発見!先を越された.
私とヨン様は依然採れず…
私とヨン様は依然採れず…
昼食後,なんとか自分も採りたいので,私はマイマイハンターであるりん氏と行動してみることにしました.
そしたらりん氏がマイマイの集団越冬している倒木を見つけ出しました.
私もその近くを掘り始め,ようやくゲットすることができました.
マイマイは材の中よりも,その上に積もっている土の中に多くいるようですね.
マイマイは材の中よりも,その上に積もっている土の中に多くいるようですね.
それにしても,気合いが入ってる人はやっぱり違いますね…私なんか諦めかけていたところでしたから.
りん氏曰く,最近はマイマイの声が聞こえるようになったんだとか.お薬出しときますね.
コアオマイマイカブリ |
2人でそこそこ採ったところで,別の場所にいたヨン様も呼んで一緒に探しました.
ヨン様は,もっと早く呼んでとお怒りでしたが,一人だけちゃっかりクロナガオサムシを採ってました.流石だ.
その場所はもうほとんどマイマイが出てこなかったのですが,別の似た場所でまとまって採集することができ,3人とも満足でした.
ただ砂埃が酷すぎて,この後数時間にわたり右目だけから涙が流れ続ける症状に見舞われました.
最後に,ヒメドロ採集もしておきました.
この日見られた甲虫類.
最後に,ヒメドロ採集もしておきました.
全て同じ種と思っていたのですが,よく見たら2種採れていました.
光沢のある方は,最初アワツヤかと思ったのですが,同じ場所で採れたミゾツヤと比べて細い体型なのでツヤの方みたいです.
Zaitzeviaは似た種がいくつかいるので,よく観察しないと区別は難しいです.
ツヤとアワツヤに至ってはmtDNAのCOIでも識別できないようなので(Hayashi & Sota, 2010),外部形態で見分けるにはちょっと訓練が必要ですね.上翅の光沢が強く細い体型のツヤドロムシ(左) 光沢が鈍く丸みを帯びるミゾツヤドロムシ(右) |
この日見られた甲虫類.
クロナガオサムシ Leptocarabus procerulus procerulus 1ex.
マイマイカブリ Damaster blaptoides babaianus 36exs.
ヨツボシゴミムシ Panagaeus japonicus 2exs.
アオゴミムシ Chlaenius pallipes 多数
ヤマトデオキノコムシ Scaphidium japonum 1ex.
コクワガタ Dorcus rectus rectus 4exs.
スジクワガタ Dorcus striatipennis striatipennis 1ex.
ツヤドロムシ Zaitzevia nitida 2exs.
ミゾツヤドロムシ Zaitzevia rivalis 1ex.
ミゾツヤドロムシ Zaitzevia rivalis 1ex.
オオクチキムシ Allecula fuliginosa 1ex.
スジコガシラゴミムシダマシ Heterotarsus carinula 1ex.
カミキリムシ科の一種(幼虫)Cerambycidae gen. et sp. 2exs.
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