2016年2月29日月曜日

りんの単独ゼミ1 茨城マイマイ


2/22茨城にて、今年初の単独ゼミです。
やっと帰省マイマイ採集!!!
しかし、徹麻から和歌山へ行き、寒さと格闘、
更に徹夜後に帰省し3時間睡眠からの茨城で、コンディションは最悪…。
でも帰省の目的がマイマイだったからには採らねばと思い、
なんとか事前に調べた駅に向かいました。
予定としては、午前午後で川を2本行き、その河川敷で採集するという行程でした。

現地に着いたのが10時ぐらい、まずは1本目の河川敷へと向かいました。
途中に林があり、少し散策してみると、
ルイスオオゴミ3頭とコハラアカモリヒラタゴミなるものが。
 

初対面のルイスでとりあえず坊主は回避しましたが、
マイマイはなかなか技術的に出そうにない場所だったので
すぐ河川敷に向かいました。
着く頃には既に11時半。採集痕がまったくなく良さげ。

なんとか初のヒメマイマイカブリを木の幹から1頭採集できました。







あ、青い…!!!(そしてブレてる












直後にもう1頭追加しましたが、ゴミ溜まりもなくなかなか追加が得られない。
カタツムリの集団越冬は当てたけども…。
疲れ果て、腹も減ったのでとりあえず駅に戻りラーメン。













2頭しか採れてないとはいえ、
体力がきつい…でもここまでわざわざ来た…そういやお土産もない…身体臭い…
悶々とそれらを考えた結果、結局もう1つの川へ向かいました。

バスがよくわからなかったのでタクシー乗ると、
運ちゃんに「河川敷!?入水でもするんかと思ったわい」
     「若いんだからおめえさん女のケツを追い回せよ!」

なんかひたすらツッコまれていた。
よくわからんからと適当な場所で下ろされ、バス停の場所を教えてもらった。
なんか損した気分である。

着いた河川敷は支流の方で、たまに頭部前胸が緑色の個体が得られるだとか。
有名場所だけに採集痕もちらほら見られる。
しかし、生き物の精気がなく感じられ、ゴミ溜まりから1頭得ただけに。
今考えれば、もう少し大雑把で乾燥したゴミ溜まりも掘っておけば良かった。




















河川敷沿いを移動し、拓けた公園の、すぐ横の干上がった川(?)で4頭目を追加。
アオゴミも出てきました。
そこで少しやってタイムアップになったわけですが、
この日で一番マイマイがいそうな空間だっただけに非常に悔しい結果となりました。

技術を除けば、
最初の河川敷では崖を一切掘っていないこと、
次の河川敷ではゴミ溜まりをやらなかったこと、
最後の干上がった場所で時間を取れなかったことが敗因かなと思っています。
あと強いてあげるなら、昨年秋に氾濫した場所であること…。


成果
マイマイカブリ関東・中部地方亜種
Carabus blaptoides 4exs.
ルイスオオゴミムシ 
Trigonotoma lewisii 3exs.
コハラアカモリヒラタゴミムシ
Colpodes lampros 1ex.

スポンジを使えばボンパしなくても綺麗になることを師範から教わりました。
ボンパしたことないけど。
写りが悪いけども、
左の個体が紺色、右の個体が青色でした。

2016年2月28日日曜日

2/21 和歌山マイマイ



研究作業を一段落させたら帰省してヒメマイマイを掘る!!!

研究室でそのように宣言しましたが、その前に
農学部のトンボ仲間である先輩方3人(D2、M1、M1)と
和歌山マイマイを狙いに行って参りました。
スケジュールとしては、
午前中1時間で1人50頭ずつ採集して(初心者に対してむちゃな課題だ)
その後キイオサ、最後に釣りという流れでした。
行きは会話が弾みウキウキでしたが、現地の紀ノ川に到着















良さげな場所に車を止め、いざ採集を開始すると…





ピッケル折れた。(今期2度目)

開始10分で戦闘不能、更に金属部分もどこかに消えるという始末。
もうその後は先輩のサポートに徹していました。
しかし、目標とは裏腹にみんなマイマイが採れず、13時になっても4人合計で2頭。
良さそうな環境なのに、採集に卓越した先輩までも1頭のみという始末。

ピッケルを新調し、キイオサを諦めて、場所を少しズラそうということになりました。
変更場所は午前中の場所より、背丈のある樹木の数が若干少なく開けていました。
到着した時間は既に15時、採集時間は1時間のみという厳しい課題でしたが…



マイマイがやっと出てきたw


30分少々で私は18頭出てきました。
D2の先輩と同じような所でやってたのですが、先輩は朽ち木から、
私はゴミ溜まりからでした。
一方、他の2人は少し上流の別の場所をやってたようですが、
どうもしょっぱかったようです。

マイマイ採集の後は2時間移動し釣り。人生初でした。
寒さと格闘して私は釣りどころではなかったのですが、
またもD2の先輩がハッスルし、合計でアオリイカ3杯とウツボ5尾等々でした。

全てを終えて大学に着いたのは1時でしたが、
イカを食したい欲に負け、たらふくイカを食べて解散。

ヒメマイマイをお土産に持ってくることを約束し、朝を迎え関東に帰省しました。

感想としては、最初の場所は前日の雨による小池がたくさんあり、
湿っている場所が多かったように感じます。
また、植物密度が高かったようにも思えます。
その場所にマイマイがいることは間違いないわけですが、
同じ河川敷を数百m水平移動した場所の方が、
マイマイに適した環境だったのかもしれません。

成果
マイマイカブリ基亜種 Carabus blaptoides 18exs.
クビボソゴミムシ Galerita Orientalis 2exs.
魚(忘れた) 1ex.


2016年2月27日土曜日

師範の単独ゼミ6 京都の山

師範です.
本日は京都に行ってきました.だいぶ前から計画していたのですが,忙しくてずっと行けずにいました.
京都市には古くから昆虫採集のメッカとなっている場所もあり,その周辺の山が模式産地である種が結構います.
今回はその中でも,キョウトメクラチビゴミムシ Trechiama angulicollisを探しに行きました.
いつものように電車で最寄り駅まで移動し,あらかじめ地図上で目星を付けていた沢へ向かいました.


今日は比較的暖かく,クサカゲロウ類が飛んでいたり,マダニが服に付いたりしました泣.
林道を歩いていくと良さそうな沢はあったのですが,残念ながら掘ってみてもガロアムシ Galloisiana nipponensisとクロツヤヒラタゴミムシ Synuchus cycloderusだけでした.
石の下からも得られるようなので石起こしもやりましたが,ハサミツノカメムシの一種 Acanthosoma sp.しか出てきませんでした.

あと途中のアベマキの立ち枯れにこんなキノコがありました.


これを刷毛で掃いてみると,エダモンハバビロハネカクシ Dacne zonaliaとズグロホソオオキノコ Megarthrus scriptusが落ちてきました.
キノコは他にもあったのですが,乾燥が進んだものばかりでダメでした.

エダモンハバビロハネカクシ(左)
ズグロホソオオキノコ(右)

こういうのに浮気しながら探した結果,キョウトメクラは採れませんでした.
やっぱり冬のトレキ採集は厳しいんですかね…ポンポンはまぐれだったのか…
キョウトメクラは他のトレキに比べたら見つけやすいはずなのですが,技術とセンスがないと採集できないものだなと痛感しました.
Trechiama属の基準種という意味でもぜひ押さえておきたいので,またいつかリベンジに行きたいですね.

2016年2月25日木曜日

卒業記念オサ掘り

しばらく同定漬けの生活をしていた師範です.
先週はちょっと息抜きで,研究室の4回生の卒業記念オサ掘りについて行きました.
マイマイカブリが採りたいということで,実績のある木津川付近へ.

短時間の採集でしたが,マイマイは5人で2桁いったので良かったです.
ボスが一番たくさん採ってました.
私が寄与した数? 0ですが何か?


というわけで,その日見られた甲虫類↓

ヤコンオサムシ Carabus yaconinus cupidicornis
マイマイカブリ Damaster blaptoides blaptoides
ナガゴミムシの一種 Pterostichus sp.
スジアオゴミムシ Chlaenius costiger costiger
アオゴミムシ Chlaenius pallipes
フタモンクビナガゴミムシ Archicolliuris bimaculata nipponica
アオヘリホソゴミムシ Drypta japonica
キンボシハネカクシ Ocypus weisei
カメノコテントウ Aiolocaria hexaspilota
オオエグリゴミムシダマシ Uloma lewisi
スジコガシラゴミムシダマシ Heterotarsus carinula
ヨツボシハムシ Paridae quadriplagiata


<メモ的な追記>
エグリゴミムシダマシ属 Ulomaはいつも調べるのがめんどくさいので,Masumoto & Nishikawa(1986)のレビジョンを参考に,南西諸島の種を除く日本産5種の検索表を作成しました.

1a 背面は赤褐色 ... (2)
1b 背面は黒褐色 ... (3)

2a 下唇基節前方の唇舌に毛がない ... エグリ U. marseuli marseuli
2b 下唇基節前方の唇舌に毛がある ... ヒコサンヨツコブ U. hikosana

3a 前脛節基部内縁は湾曲する ... オオエグリ U. lewisi
3b 前脛節基部内縁は湾曲しない ... (4)

4a 唇舌は面積の半分未満しか毛に覆われない ... ヨツコブ U. latimanus
4b 唇舌は面積のおよそ半分が毛に覆われる ... モトヨツコブ U. bonzica

2016年2月16日火曜日

バレンタインハイキング

今年もチョコをいくつかもらえて喜びに浸っているりんです。

バレンタイン採集…を予定していたのですが、雨の予報。
そこでバレンタイン採集はやめ、2月11日に
さっとん先輩と、以前お会いしたことのある先輩の友人Nさんの3人で
ハイキングしてきました。

採集対象種は某有名産地のマイマイ。
午前中から始めるも、書く事がないので結果から言うと、
午前中の時点で安物ピッケルを破壊し戦線離脱気味だったNさんが、
倒木をひっくり返して1頭採集しただけに終わりました。
僕と先輩は道具があったのに…
力不足でした。
ちなみに僕はその1時間後ぐらいに壊しましたが。

今回3人はそもそもマイマイマンションを探り出したことのない
マイマイ初心者でしたが、
いるとわかっている場所でも技術とセンスがないと採掘できないものだなと
痛感しました。

夕日にリベンジを誓うりん氏 Photo by さっとん

2016年2月3日水曜日

沿岸地域うろちょろ

人間から猛獣に昇格した師範です.
さっとん氏がオオキンカメムシ Eucorysses grandisの越冬個体がたくさんいる場所の情報を入手してくれたので,さっとん氏とそのお知り合いと私で,週末にとある公園へ行ってきました.

オオキンのホストはアブラギリなのですが,越冬場所はまた別のようです.
常緑樹の葉の裏で越冬していると思い,公園内にある樹木を見上げながら歩きましたが,なかなか見つかりませんでした.
私は普段あまりカメムシを探さないので,サーチイメージがつかめてないのかもしれません.
いないなぁと思いながら地面を見たら……おるやん!

オオキンカメムシ

いつ見てもデカい.
最初に発見したのはさっとん氏のお知り合いの方でした.それに続いて私も地面にいるのを採集.
調べてみるとオオキンは海岸から近い場所に多いそうで,フタオビミドリトラカミキリなどと同じく海岸気候性の指標種といえるのかもしれません.

その後は途中でオサに浮気しながら探しましたが,ヤコンオサムシ基亜種 Carabus yaconinus yaconinusが1個体採れただけでした.
結局,簡単に見つかると思っていたのに,目的のオオキンは2個体という始末.
さっとん氏だけ採ることができず悔しそうでした.

オオキンのいそうなところはだいたい見たので,次は近くの砂浜に行って海浜性甲虫探しをすることに.
河川が海へ流れ込んでいる辺りの脇に,枯れ草などのごみ溜りがあったので,その下に隠れている虫を探しました.
そこでさっとん氏はミズギワゴミムシの一種を採集していました.
私はそこのごみを持ち帰ってツルグレンにかけ,そこからウスモンコミズギワゴミムシ Tachyura fuscicaudaとアカウミベハネカクシ Cafius rufescensを得ました.

ウスモンコミズギワゴミムシ

関西では大和川水系でミズギワゴミムシ相が調査されていて(安井・初宿,2008),その報告によるとウスモンコミズギワは河川の上流域から下流域まで幅広く分布しているようです.
今回採れたのは別の川ですが,河口付近になります.

その後はもう少し時間があったので,マヤサンオサムシ,マヤサンコバネナガハネカクシ,マヤサンコブヤハズカミキリなどの模式産地になっているM山に行きました.
何かいいものを探しながら歩くも何もおらず,ただのハイキングになってしまいました笑.

今日は先週のことが嘘のように暑く,汗だくになりました.

2016年2月1日月曜日

冬の金剛山

こんにちは さっとんです。
先日、大阪の屋根と呼ばれる金剛山にハイキングに行ってきました。
ついでに青色に輝くクワガタを探してみましたが...
積雪の中での材割はやはり厳しかったです。
なお、師範は何か良さげなプテロを採集した模様。