2016年2月3日水曜日

沿岸地域うろちょろ

人間から猛獣に昇格した師範です.
さっとん氏がオオキンカメムシ Eucorysses grandisの越冬個体がたくさんいる場所の情報を入手してくれたので,さっとん氏とそのお知り合いと私で,週末にとある公園へ行ってきました.

オオキンのホストはアブラギリなのですが,越冬場所はまた別のようです.
常緑樹の葉の裏で越冬していると思い,公園内にある樹木を見上げながら歩きましたが,なかなか見つかりませんでした.
私は普段あまりカメムシを探さないので,サーチイメージがつかめてないのかもしれません.
いないなぁと思いながら地面を見たら……おるやん!

オオキンカメムシ

いつ見てもデカい.
最初に発見したのはさっとん氏のお知り合いの方でした.それに続いて私も地面にいるのを採集.
調べてみるとオオキンは海岸から近い場所に多いそうで,フタオビミドリトラカミキリなどと同じく海岸気候性の指標種といえるのかもしれません.

その後は途中でオサに浮気しながら探しましたが,ヤコンオサムシ基亜種 Carabus yaconinus yaconinusが1個体採れただけでした.
結局,簡単に見つかると思っていたのに,目的のオオキンは2個体という始末.
さっとん氏だけ採ることができず悔しそうでした.

オオキンのいそうなところはだいたい見たので,次は近くの砂浜に行って海浜性甲虫探しをすることに.
河川が海へ流れ込んでいる辺りの脇に,枯れ草などのごみ溜りがあったので,その下に隠れている虫を探しました.
そこでさっとん氏はミズギワゴミムシの一種を採集していました.
私はそこのごみを持ち帰ってツルグレンにかけ,そこからウスモンコミズギワゴミムシ Tachyura fuscicaudaとアカウミベハネカクシ Cafius rufescensを得ました.

ウスモンコミズギワゴミムシ

関西では大和川水系でミズギワゴミムシ相が調査されていて(安井・初宿,2008),その報告によるとウスモンコミズギワは河川の上流域から下流域まで幅広く分布しているようです.
今回採れたのは別の川ですが,河口付近になります.

その後はもう少し時間があったので,マヤサンオサムシ,マヤサンコバネナガハネカクシ,マヤサンコブヤハズカミキリなどの模式産地になっているM山に行きました.
何かいいものを探しながら歩くも何もおらず,ただのハイキングになってしまいました笑.

今日は先週のことが嘘のように暑く,汗だくになりました.

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